2010年3月14日日曜日

APの日本語試験

アメリカに住む日本人の子供たちにとって、日本語教育は大きな課題です。親としては、「せっかくのチャンスだから少しでもバイリンガルになれるように」と考えている方がほとんどではないでしょうか。もちろん私もそんな親の一人です。バイリンガルは大きくなってからなろうと思ってなれるものではありませんから、貴重なチャンスを逃さないでやりたいなと考えています。しかし、子供の学年が上がるにつれ、現地校の勉強と日本語の勉強の二つに苦労しているのも事実です。ま。苦労無くして身につく物など何もありませんから、当然と言えば当然ですが。

そんな私たち親にとって、日本語学習の指針となる記事を目にしたので、ここにご紹介します。
まだ小さいお子さんをお持ちのご父母にとっては、遠い先の話のようでしょうが、知識として知っておいて損はしません。ご一読ください。

アメリカにはAP(Advanced Placement) というものがあります。高校生のうちに(9年生~12年生)大学レベルの学習をし、全米統一試験を受けて、大学出願の際の参考資料としてもらう、あるいはその成績が良く、学部・専攻分野の条件を満たせば、大学入学後の単位として認められもします。各学校によって受講できるAPクラスは違いますが、クラスが設置されていなければ、自学自習をして試験を受けることができます。

実は、このAPプログラム(22分野37学習コース)の中に、日本語試験があるそうです。試験は毎年5月に全米で一斉にスケジュールされ、各高校で受験します。内容はアメリカのカレッジの日本語クラスの授業300時間で学ぶレベル。アメリカの高校では年間180日、毎日50分授業が一般的だそうですから、年間の授業時間は150時間になります。すなわち、高校で2年間学習したレベルと同じぐらいに設定している事になります。日本の小学校で学ぶ漢字の数は約1000字です。日本語統一テストでは約400字程度の漢字が出題され、中学校で学習する漢字も一部含まれているそうですが、基本的には小学校終了レベルだそうです。文章や会話分も内容的には小学校高学年程度と理解していいようです。要するに、小学校まできちんと日本語教育をしていれば、AP試験合格ができるということです。

また、全米統一SATのSubject Testにも、日本語試験があるそうです。これは毎年11月に1回だけ実施されます。内容はAPテストよりずっと易しく、小学校3~4年生レベルだそうですから、日本人にとっては、大学出願にかなり有利になります。絶対に試験を受けることをお勧めします。

この他にも英語検定の逆バージョンとも言うべき、外国人のための日本語検定試験というものもあります。これも英検と同じように1~4級までのレベルに別けられおり、アメリカ在住の日本人の子供たちは、大学受験のために提出できる、一つの有利な参考資料として受験すると良いでしょう。

日本語を勉強するのも、ただバイリンガルになるためというよりは、指針となる目標がある方が、親子共々ブレることが無く良いと思います。少なくとも、小学校まではしっかりと日本語教育を受けさせましょう。
参考までに下記サイトもご参照ください。

http://www.collegeboard.com/

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